GIGO史

今日は昨日の続き、GIGO史の教科書12ページ目『夢の模索、そして出会い』です。

そんな大学生活のある日、
地元岐阜に帰る機会があり、久々にのんびり岐阜市をぶらぶらしてみるか〜
っと、普段通るメインストリートでは無い脇道を歩いていると
ふっとあるシルバーショップが目にとまった。
元々アクセサリーに興味はあったのだが、いかんせん高校ん時は
陸上にアクセサリーは御法度だったし、実際一個も持ってないに等しいかった。
大学生活でバイトもしてるし、2万円位のちゃんとした指輪でも買うかと
その当時にしては強気でお店へ入る事に。

店自体は6帖程のこじんまりしたスペース。入って左手にはショーケースが並び
右手にはカンター越しに作業スペースが見えた。
そして一歩中に入ると一番最初に飛び込んできたのは
俺が大好きなブランキージェットシティーのBGM(BANG!)。
そしてショーケースにディスプレイされたスカルやクロスといったアイテム達。
『自分好みの指輪が見つかるかも!』っと期待がたかまり、
もう一度カウンターの奥の作業スペースをチラリっ。
んっ?誰もいない・・・。
丁度トイレに入っているかかな?っと、勝手に店内を見る事に気が引けて
しばらくブランキーを視聴・・・・・・・。
あきらかにトイレでは無い!!
外に出かけちゃったのかな〜っと、考えながらカウンターに近づくと
カウンターのすぐ裏手に人が寝てるではないか!!??
『なんだこの店は。。日曜の真昼間から寝て店番は無いだろっ。。』っと思い
外に出ようとした時に背中越しに
「あっ!!」
その寝てた張本人の声がした。
振り返り、『どうもっ。。』

そんな感じで出会った人。

『色んな大人の話や考えを聞く』が楽しかった自分。
寝ててビックリしたっと言う話からブランキーの話、お兄さんが酒臭い話、
そしてついつい今静岡の大学に通いながら目標を探してる話をし、
「どうしてシルバーを職業にしたか?」
っと言う話にまでなった。
その返答はズバリ
「自分の好きなモンを作ってそれを誰かが買ってくれたら、そんな幸せな事無いじゃん!」

『カッコイイ!!!』俺の素直な感想。

こんなカッコイイお兄ちゃんの作ったアクセサリーを自分も着けたいと素直に感じ
自分好みの確か…8500円位だったかな?指輪を欲しいと伝えた。
今かんがえれば当り前だが、6帖程でアトリエを完備してて全サイズを揃えいる筈も無く、即答で「20分位くれればサイズ直しをしてあげる」っと言われた。
時間的には何ら問題は無く、何よりどんな風にサイズ直しをするのかも興味があった。
「見てていいっすか?」っと了承をもらい、しかと観覧。
するとそのお兄ちゃんは(俺の錯覚やと思うけど)目の色が変わると言うか
さっきまで楽しく笑顔で話をしていた顔とは全く違う顔つきで
色んな見た事の無い道具を手慣れた手つきで、しかも手早く作業をしはじめた。
まだ酒も抜けきっていない、さっきまで寝てたお兄ちゃんがだよっ。。
そんな後ろ姿を見てみぃ〜…。

ホモじゃ無くても惚れるやろっ・・・!!

 

きっちり20分。

あっという間の20分。

俺の人生が変わった20分。

 

20分後、サイズ直しをしてもらった指輪を受け取る時に俺は
『あなたを目指します!』っと心ん中で言ったねっ。多分。。

そんなこんなで、次の問いだよね。
『あのお兄ちゃんのようになるには今何を一番すべきか?』
そう!!

『あの人と同じ職業を目指せばいい!!』
尚かつ、
『自分の作品で自分の足跡を残せばいい!!』っである!!

そうして彫金の世界へ足を踏み出していったとさ。

 

次は24ページの『ブランド創立』へつづく。